蛋白尿

 

cc253 健康な人でも少量の蛋白尿は見られます。また過激な運動や高熱のときなどに一時的に蛋白尿を認めることがあります。早朝尿で蛋白尿が陰性で、昼間に陽性の場合は、起立性(体位性)蛋白尿が疑われ、検診では多く見られます。しかし早朝の蛋白尿が持続する場合は、腎炎やネフローゼ症候群(以下ネ症)が疑われます。蛋白尿を簡単に分類すると、腎臓の糸球体もしくは尿細管に異常が見られる場合に区別することができます。糸球体性蛋白尿:腎臓の糸球体に病変が見られるもので、ネ症や糸球体性腎炎で見られる蛋白尿はこれに属します。尿細管性蛋白尿:腎臓の尿細管に病変が見られるもので、間質性腎炎や生まれつきの尿細管の病気(Dent病など)で見られます。その他の蛋白尿:腎臓に病気がなくても他の臓器に病気があると蛋白尿が出てくることがあります。蛋白尿はある程度以上の量が出てくるまで自覚症状も他覚症状も認めませんが、大量の蛋白尿が見られるときには、浮腫や体重増加が見られます。浮腫は、眼瞼、下肢に出現しやすいですがひどくなると、腹部や胸部にも見られることがあります。

 ネ症は大量の蛋白尿が見られる病気で、小児に多く見られますが、原因不明なものが多く特発性ネ症と呼んでいます。これらは副腎皮質ホルモンが有効ですが、薬剤を減らすと再発することが多く、慢性の経過をとる傾向があります。

 血尿と蛋白尿が同時に出る群は、血尿単独群、蛋白尿単独群と比較すると病変が強いケースが多く、腎炎の可能性が高いです。腎生検などの精密検査、薬物治療、日常生活の指導が必要となります。

 蛋白尿は初めて見つかった場合、異常のないものも多く見られますが、一度専門医に相談され、数回の尿検査を施行し、必要なら精密検査を受けられることをお勧めします。

(吉川賢二)

 

 泌尿器・生殖器   投稿日:2006/09/01