気管支ぜん息 家庭での予防、生活管理

 

 自分の子どもが気管支ぜん息になるなんて・・・・本当ですか?

 今後どうなるのでしょう? いつか治りますか? 私にできることはありますか?

 こんな質問を診察中よく聞きます。ぜん息になってしまった、させてしまったと保護者のかたは自分が悪かったように責任を感じておられます。でもそんなことはありません。

 さあ、気分を切り替えできるところから始めて見てください。ただ、すぐには治らないものなので、長く続けることができるように心がけましょう。

環境整備から

  1. 掃除・・・できるだけ毎日してください。そしてダニ対策は、寝具が重要です。布団は干して、たたいて、掃除機で吸ってください。高価な掃除機もありますがふつうのタイプで十分です。拭き掃除も大切です。絨毯はダニがすみやすいので、できればフローリングが望ましいです。
  2. ペット・・・屋内で飼うと毛やふけなどが飛びますので、出来るだけ屋内では飼わないよう心がけましょう。
  3. 煙草・・・もちろん禁止です。換気扇の下でも副流煙が入ってきますので、これを機会にやめてみてはいかがでしょうか?健康のためにもお薦めです。

精神面から

 気持の面も考えてください。暗い、神経質な雰囲気にならないよう明るく楽しい気持ちで前向きにすごしていきましょう。夫婦喧嘩は子どもにとって一番ストレスです。理解しあえる家庭環境にしたいものです。

そして医療面

 保護者のかたの観察はとても重要です。ぜん息日記をつけてください。どんな時に出やすいかわかるとコントロールしやすいものです。かぜをひいた時、花粉の季節、雨の前、台風の季節、そして運動会の時などぜん息発作が出やすいとわかった時は予め予防して、発作のコントロールにこころがけましょう。また、測定できる年齢になったらピークフローなどで呼吸機能を毎日測り、コントロールしていくのも大切なことです。

 今では副作用の少ない使いやすい薬も開発されました。主治医の先生と相談し、治療方針を決めたら、家族全員でその方針を守っていきましょう。

 

 子どもさんと保護者そして主治医の先生で協力してぜん息に負けない生活を送りたいですね。

(藤谷宏子)

 

 アレルギー, 呼吸器・循環器   投稿日:2013/05/01