インフルエンザ

 

cc185 インフルエンザの病原体はウイルスです。毎年流行するウイルスの型が変わるという特徴があり、麻疹や風疹のように一度かかるともう2度とかからないという病気ではありません。冬のかぜの仲間の一つですが、他のかぜより症状が激しい事で知られています。また日本中に流行した時には世界中にひろがったりします。

 インフルエンザに感染すると1~2日の潜伏期間のあと急に発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛ではじまります。1~2日おくれて咳やのどの痛み、鼻みずなどの症状がでてきます。小さい子どもの場合は、鼻みずや咳がでてだんだん高熱になったり、下痢、嘔吐の胃腸症状からはじまったり熱でひきつけをおこすこともあります。また微熱や咳がなかなかなおらず症状が遷延する場合もあります。インフルエンザは伝染力が強いので必ず保育園、幼稚園、学校は休ませます。

 平成24年4月からインフルエンザを発症してから5日経過して、解熱後2日、幼稚園は3日休ませることになりました。合併症としては、肺炎、中耳炎、まれに脳炎、脳症をひきおこすことがあります。

 インフルエンザは迅速診断キットで10分位で診断できます。また最近はインフルエンザに有効な薬がいろいろでてきました。内服薬(タミフル)、吸入薬(リレンザ、イナビル)、点滴注射薬(ラピアクタ)です。年令や症状によって使いわけています。選択肢がいろいろあることは薬を使いやすくしています。内服薬がにがくてどうしても飲めない子には、3~4歳以上では吸入薬を吸ってもらっています。

 インフルエンザの予防にはインフルエンザワクチンの接種があります。ワクチンの接種を受けてもインフルエンザにかかることがありますが、重症化をふせいでいます。

(木村弘子)

 

 感染症   投稿日:2006/09/01