やけど(熱傷)

 

cc134 「熱いお茶やカップラーメンなどをテーブルの上に置いている時には、お子さんから目を離さない!」や、「ポットやアイロンなどをお子さんの手の届くところに置かない!」など、普段から注意してあげることが大切です。特に3歳以下のお子さんは要注意です。

 それでも、思わぬお子さんの行動によりやけど(熱傷)は起こりえます。もしそうなった場合は、慌てずに、まずしっかり冷やしましょう。流水(水道水)や氷で、痛みが無くなるのを目安に、20~30分間冷やしましょう。やけどの部位に直接触らないように、服の上からでも構いません。赤くなっているだけの小さなやけどなら、冷やすだけで治ります。なお、お子さんの皮膚は薄いので、翌日に水疱が出来ることもあります。水疱はつぶさないようにして、近くのお医者さんにみてもらえばいいと思います。

 しかし、熱傷の範囲が広かったり(手のひら以上)、熱傷の深さがひどかったり(すぐに水疱ができて破れたり、白くなったり、黒く焦げていたり)、熱傷の部位が顔や喉や会陰部などの場合は、できるだけ早く専門医にみてもらいましょう。やけどと言っても、重症の場合は命に関わることもあるため、集中治療ができる病院に入院する必要があります。夜間や休日で、専門医を受診できない場合や判断が難しい場合は、救急車を呼んででもみてもらった方が良いでしょう。やけどに対する医師の対応の多くは、やけどの周りを綺麗に乾かし、やけどの部位を軟膏や創傷被覆剤などでおおって湿潤(ジュクジュク)した状態に保ち、皮膚の形成を促します。範囲が広かったり、深かったりしたら、後で瘢痕(きずあと)になったり、なかなか治らない場合があります。治りにくい場合は、植皮と言って、本人のきれいな皮膚を移植しなければいけません。そのような大変なことにならないように、日頃から、やけどを起こさないような予防対策を家族で考え、実行しましょう。

(住本真一)