乳児後期健診

 

cc123 乳児健診は発育発達の遅れを早期に発見することが第一の目的です。では、毎月さらには毎日のように健診すべきなのでしょうか。いいえ、それはほとんど意味がありません。赤ちゃんの発達は一定の速度ではありません。ある時期には急にいろいろなことが出来る様になるかと思えば、しばらく発達が止まったかに見える時期があったりします。また発達には個人差もあります。しかしながら運動や精神発達にはキーポイントとなる月齢があります。それは個人差が小さくなる時期でもありますので、発達の遅れがあった場合には容易に拾い出してもらうことができます。このキーポイントとなる月齢は4か月であり、10か月であり、1歳半、3歳なのです。1歳のお誕生日といえば非常にわかりやすい区切ですが、発達を評価するにはあまり適しません。乳児後期健診は9か月になった日から1歳のお誕生日の前日まで(異なる地域もあります)に受けることになりますが、上に書いた理由により可能であれば10か月前後で受けると良いでしょう。

 さて、最初に書きましたように、乳児健診の本来の目的は発育発達の遅れを早期発見することでした。しかし、時代は変化し、別の大きな目的がクローズアップしてきました。近年の少子化、核家族化などから起こってきた母親の育児不安の増大に対して、乳幼児の健康増進のための身近なアドバイザーを確保するという目的です。言い換えればかかりつけ医の確保です。このため、市町村がキーポイントとなる健診を全て集団で行うのではなく、生後10か月頃行うべき乳児後期健診を一般医療機関に委託しています。そして実際に健診の時間の中で、病気の発見に努めるだけでなく、予防接種についてアドバイスしたり、家庭内事故防止のための心がけやチャイルドシート着用の推進についてお話するといったことに取り組んでいる小児科医も増えています。うちの子供はちゃんと育っているから健診には行かないというのではなく、乳児後期健診の機会を利用して、何でも相談できる小児科医と仲良くなって下さい。

(川崎康寛)

 

 健診, 生後半年から2歳ごろまで   投稿日:2006/09/01