薬の飲ませ方

 

「先生、お薬は何時と何時に飲ませるんですか」
「お薬は、ほかのものにまぜて飲ませてもいいんですか」
「うちの子、お薬を嫌がって飲んでくれないんです」

 

cc039 お薬の飲ませ方について、よく質問されるのはこの3つです。お薬を飲ませる時間は、お薬の袋に書いてあります。その指示通りに飲ませてください。一日に1回飲ませるもの、2回のもの、3回のもの、4回のもの、そして5回のものもあります。お薬の種類や使う目的によって、いろいろです。

 たとえば、せきや鼻水のお薬を一日に3回飲ませる場合、子どもが起きている時間を3等分し、朝ごはんの時、午後のおやつの時、夜ねる前の3回飲ませます。抗生物質も同じです。下痢や嘔吐の場合は少し違うかもしれません。袋の指示をよくみてください。保育園や幼稚園に通っていて、指示通りに飲めない場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

 つぎに、お薬を飲ませる方法ですが、これにはあまり決まりはありません。粉薬と水薬がでた場合、二つをまぜてから飲ませるのはかまいません。お薬だけでは嫌がる場合、飲み物や食べ物にまぜても問題ありません。

 お薬は、食事やおやつの前の、お腹がすいている時に飲ませるのがコツです。満腹してしまうと飲まないからです。赤ちゃんでミルクにまぜる場合は、飲み残しをしないように、少量のミルクにまぜて、哺乳のはじめに飲ませます。

 お子さんがお薬を嫌がるので、困っているお母さんは多いと思います。アイスクリームにまぜたり、お薬を凍らせたり、かかりつけ医に水薬を粉薬に変えてもらうなど、味見をしながら、いろいろと工夫してみてください。

 小児科医はお子さんにどうしても必要なお薬だけを出しています。どんな方法でもかまいませんから、お薬は指示通りに飲ませることが大切です。

(絹巻 宏)