大阪府小児救急電話相談(#8000)2024年度のまとめ
2024年度集計結果の概要です. 総件数は66,367件と過去3番目に多い件数でしたが、コロナ禍以後増え続け過去2年間は7万件を超えていたことと比較すると伸びは止まった印象があります. 主な症状と全体に対する比率は、発熱36.6%、嘔吐17.0%、咳14.5%、鼻汁・鼻閉7.1%、頭部打撲8.1%でした. 日中の医療機関受診例は23.0%と昨年と同様の水準でした. 例年0歳児が最も多く、今年度も16,942件と25.5%を占めました. 0か月児1,008件、1か月児1,159件、2か月児1,554件は過去最多で、生後1週目すなわち産婦人科退院後数日以内が319件でほぼ毎日相談があります. 内容は溢乳と思われる嘔吐や育児相談的な内容、泣き止まないなどと発熱が多く、着せすぎではなさそうな発熱はすぐ受診を勧めていますが、その他翌日受診を勧める場合には「新生児の受け入れ可能な小児科医リスト」を案内しています. また、昨年度から電話の着信件数や通話時間を記録しています. 相談開始直後の19時台や土日祝日は話中も多いのですが、全体では通話件数の64.8%は1回で、87.0%が3回まででつながっていました. 逆に通話できなかった場合の45.5%は1回で諦めていたので、話中であっても20時以後など少し時間を空けて3回はかけ直していただくことをお勧めします.
(病診連携部会救急委員会)
この記事は大阪小児科医会ISOP 353号(2025/5/16発行)に掲載されています。
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