新型コロナウイルス感染症(COVID-19)時代のアンガーマネジメント

 

 5月中旬以降も、COVID-19の影響で自粛や登校制限などで、家族や子どもたちの行動は制限されています.しかし、このような状況の長期化は、気持ちが滅入る、些細なことから不安やイライラが募るなど、今までにない様々な感情体験も多くなると考えられます. 親の怒りが昂じて子どもに感情をぶつける、ひどい場合には叩く、殴るといった行動にエスカレートし虐待に繋がる可能性がある一方、親の些細な一言で、子どもが泣きわめく、物に八つ当たりし家庭内暴力に繋がることもあるでしょう . いらだちや怒りの爆発は、個人、家庭だけでなく社会でも起こりやすくなっていると考えられます. 私たちが怒る理由は自分が信じている「〜するべき」が目の前で裏切られた時だといわれています. (日本アンガーマネジメント協会よりhttps://www.angermanagement.co.jp/outline)
 例えば、マスク装着は徹底すべき、パチンコは自粛すべきと思っている人がマナー違反を見ればイラッとします. 自粛警察という人たちが増えているのもそれを物語っているのでしょう.日本小児科学会や日本子ども虐待防止学会、日本こども虐待医学会が子どもや家族に対してメッセージを出しています.
https://www.jpeds.or.jp/modules/important/index.php?content_id=23
 中でも、感情温度計は自分の怒りやいらだちに意識を向けるのに役立ち、いらだちや怒りのコントロールにもきっと役立つはずです.

(被虐待児養育環境問題検討小委員会)

 

この記事は大阪小児科医会ISOP 293号(2020/5/22発行)に掲載されています。
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 未分類   投稿日:2020/05/22