日本小児科医会の積年の念願であった「成育基本法」が成立しました。

 

 平成30年12月8日の未明、日本小児科医会の悲願であった「成育基本法」が第197回国会で成立しました. 本法の理念は、「育っていく子どもたちに対して、私達おとなは何をすべきか、どのように支援すべきか」を議論するべきであると24年前に提案したことから始まっています. 現在の子どもたちは母子保健法、学校保健安全法、児童福祉法などの法律で守られ色々な施策が展開されていますが、それぞれが独立して規定されており、子どものことを包括的に支援することには限界がありました. その視点から、日本小児科医会では保健・医療・福祉を包含した子どものための総合的社会的支援制度の必要性を問い、小児全般の社会福祉に特化した法整備をする考えに至りました. これが成育基本法であり、これからの日本の次世代を担う子どもに必要な法律と考えます.
 日本小児科医会では、この法律の制定に向けて20年以上も活動を続けてきましたが、今回「成育過程にある者の個人の尊厳を重んじ、成育過程にある者とその保護者、妊産婦に切れ目ない施策を提供する事」を目的とした本法がようやく成立したわけです.本法の成立のためにご協力・ご努力をいただきました関係諸氏に厚く御礼申し上げます.
「成育基本法」は理念法です. 子どもたちやその保護者の幸せのためにこの法をうまく活用できればと思ってやみません. 微力ながら我々小児科医も努力をしていきたいと思います.

(情報・広報部会)

この記事は大阪小児科医会ISOP 号外(2018/12/11発行)に掲載されています。
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 未分類   投稿日:2018/12/11