子育て通信

熱中症

cc175 熱中症とは体温を調節することができなくなって、体にいろいろな障害が起こる状態のことです。

 人間の体温は脳の中心部(視床下部)にあるコントロールセンター(体温調節中枢)で調節されています。ここでは体温の設定温度(セットポイント)が管理されていて、体温が設定温度より高くなると体温を下げる指示を出し、設定温度より低くなると体温を上げる指示を出しているのです。お部屋のエアコンと同じですね。リモコンでお部屋の設定温度を25℃にセットすると、お部屋の温度が25℃より高くなると冷房になるし、25℃より低くなると暖房になりますよね。

 体温調節中枢の設定温度が平熱より上がった状態を発熱といいます。ウイルスや細菌感染の時にお熱が出るのは、病原体の増殖を抑えるために体の免疫システムが働いて設定温度が上がるからなのです。これは体を守るために必要なことです。

 ところが、熱中症は体温調節中枢の設定温度は平熱なのに、体温が上がってしまうとても危険な状態です。暑いところにいると脱水症になって汗が出なくなり、血流も悪くなって皮膚からの熱の放散ができず体温を調節できなくなってしまうのです。

 炎天下や暑いお部屋にいたお子さんの顔が赤く、汗をいっぱいかいて体温が高い時は、緊急事態。すぐに涼しいところに移動し、氷やぬれタオルで体を冷やし、水分と塩分を補給すること(脱水症の項参照)。解熱剤は設定温度を一時的に下げるお薬ですので、熱中症には効果はありません。ぐったりしていたり、うとうとしている時には、直ちに救急車で病院に運ぶことが必要です。

 自動車内へたとえ短時間でも子どもを残さないこと。また、ベビーカーの中もアスファルトの照り返しやフードの影響で高温になりますので、暑い日にはフードを時々開けて赤ちゃんの状態を観察して下さいね。

 熱中症は炎天下ばかりでなく家の中でもおこります。暑いところに子どもを放置しないこと、水分と塩分をこまめに飲ませることが熱中症の予防に大切です。

(卯西 元)

 事故と安全   投稿日:2013/05/01
一般社団法人大阪小児科医会
 〒543-0011 大阪市天王寺区清水谷町8-15 清水谷ビッグビル2F
 電話 06-6761-7613

© 2018 Osaka Pediatric Association. All rights reserved.