誤飲

 

cc132 「〇〇を飲み込んでしまった」「××を食べたようだ」といってあわてて来院される乳幼児は少なくありません。お母さんは自分の不注意と不安で動揺しています。ところでどれだけの量を食べたのでしょうか。例えば乾いたタバコの葉をなめた程度では問題を起こしません。

 異物を誤飲した時どうするのか、まずは誤飲した物や量によって治療が異なることを知っておいて下さい。吐かせるといった動作(=催吐)は誤飲の基本的対応ですが、家庭で上手くできるでしょうか。灯油や漂白剤の誤飲では催吐の際に誤って化学性肺炎を起こすことがあり催吐はするべきではありません。解毒目的に牛乳を飲ませることはいろんな理由で逆効果のこともあります。まずは適切な医療機関、または日本中毒情報センターに連絡をとり正しい指示を仰ぎましょう。

 誤飲は大半が2歳以下の乳幼児で占められています。誤飲内容はタバコが最も多く、次に医薬品、防虫剤や乾燥剤などの家庭用化学製品、硬貨、ボタン電池などと続きます。タバコ1本あたりのニコチンの毒性は乳幼児の致死量に相当します。誤飲後30分から数時間以内に嘔吐、下痢、興奮といった症状が出現します。ただし速やかな胃洗浄が必要なのは灰皿の底にたまったタバコの浸出液を飲んだとき、タバコを2㎝以上飲み込んだとき、飲んだ量が不明のときです。防虫剤や乾燥剤などの化学製品の場合は内容種類を確認して連絡をとりましょう。硬貨の場合は入っている位置を×線検査で確認します。ボタン電池の場合は医療機関で速やかに摘出します。小児の誤飲事故は床で生活する日本は欧米に比べ多いといわれており、家庭での誤飲事故防止のための生活配慮が必要でしょう。胃洗浄をはじめ誤飲の処置はとても苦しいものです。今一度乳幼児に危険はないか生活パターンを考えてみて下さい。

 

日本中毒情報センター:

  • 大阪中毒110番・0990-50-2499
    (ダイヤルQ2:有料、365日、24時間対応)
  • タバコ誤飲専用ダイアル・072-727-2499

(武知哲久)