子育て通信

経口補水液と脱水症

cc043 小児科で点滴を受けられたことがありますか?きっとお子さんは泣いちゃったでしょうね。以前は小児科で脱水症の治療と言えば、点滴が主流でした。でも、現在は重症の脱水症でない限り、経口補水液を飲ませて脱水症を治療する方法が広まってきました。お子さんにとっては、点滴の痛みや恐怖がなくとてもすてきな治療法ですね。

 経口補水液とは水分と塩分(電解質)がすばやく腸から吸収できるように、ナトリウムとブドウ糖の濃度が調整された液体のことです。いわゆるスポーツドリンクではありません。スポーツドリンクはおなかをこわした時には腸からの水分の吸収が悪く、脱水症の治療にはよくないのです。おなかをこわした時には、昔から日本では梅干し入りの重湯を飲ませていました。そう、お米の糖分、梅干しの塩分が加わったまさに日本独自の経口補水液なのですね。

 経口補水液の作り方は簡単です。水1リットルに対し、砂糖40グラム(大さじ4.5杯)と食塩3グラム(小さじ1/2杯)をとかして作ります。でも、市販の経口補水液(OS-1、アクアライトORS)を普段から常備しておくと便利ですね。

 お母さんが味見してみてください。少ししょっぱいでしょう。お子さんがいやがる時は、味付けに果汁や乳酸菌飲料(カルピス)をほんの少し加えて、少し冷やして与えてみて下さい。飲みやすくなりますよ。

 飲ませ方ですが、あせらないこと。いっぺんにたくさん飲ませると吐いてしまいます。少しずつ、少しずつ、回数多く与えましょう。

 吐いてしまったら、スプーン1さじの量を1~5分ごとに与えてみましょう。

 飲ませる量ですが、欲しがるだけ与えるのが原則。最初の3~4時間以内に与える量は、体重1Kgあたり最低50ml(体重10Kgのお子さんで最低500ml)が目安となります。その後は、下痢や嘔吐のたびに失われた水分を経口補水液で与えます(体重10Kg未満:60~120ml、体重10Kg以上:120~240ml)。

 でも、がんばりすぎることは禁物!うまくいかない時はすぐに受診して下さいね。

(卯西 元)

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